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ストレートネックのセルフチェック|壁で分かること・分からないこと

ストレートネックのセルフチェック。壁を使って確かめられることと、確かめられないこと

ストレートネック(スマホ首)のセルフチェックとして、壁に背中をつけて立つ方法がよく紹介されています。ただ、このチェックで分かることと分からないことは、はっきり分けて受け止めておくほうが安心です。ここでは、壁を使ったチェックのやり方とその結果の受け止め方、厚生労働省のガイドラインをもとにした画面との付き合い方を、しゃくじいホワイト整骨院がまとめました。その前に、医療機関へご相談いただきたい首から手足にかけてのサインを確認しておきましょう。

先に確認してください。医療機関へのご相談をおすすめする首から手足にかけてのサイン

日本整形外科学会が一般向けに公開している「頚椎症性脊髄症」と「頚椎症性神経根症」の解説では、どちらも加齢によって首の骨や椎間板(骨と骨のあいだのクッション)が変化し、神経が圧迫されるなどして起こるとされ、それぞれ次のような症状が挙げられています。

頚椎症性脊髄症の解説にある症状

  • ボタンのはめ外し、お箸の使用、字を書くことなどが不器用になった
  • 歩くときに脚がもつれるような感じがする、階段で手すりを持つようになった
  • 手足のしびれ

頚椎症性神経根症の解説にある症状

  • 肩から腕にかけての痛み、腕や手指のしびれ
  • 首を後ろへそらせると痛みが強くなる
  • 腕の力が落ちる、感覚がおかしいといった変化

頚椎症性脊髄症の解説では、比較的若い方であれば、かけ足やケンケンがしにくくなるといった軽い症状で気づけることがある一方、高齢の方では症状に気づくのが遅れる場合があるともされています。こうした症状は、当院で見分けられるものではありません。当院は整骨院であり、医療機関(病院・診療所)ではありませんので、レントゲンなどの画像検査も行えません。思い当たる方は、まず整形外科などの医療機関へご相談ください。

また、これは上の解説とは別に当院がお伝えしていることですが、転倒や事故など強い力が加わったあとの首の痛み、発熱をともなうとき、安静にしていても強い痛みが続くとき、夜間に痛みで目が覚めるとき、めまい・吐き気・ものが見えにくいといった、いつもと違う変化があるときも、先に医療機関でご相談いただきたいと考えています。ここに挙げたものに当てはまらなくても、首や肩の痛み・しびれが続く、だんだん強くなるといった場合は、医療機関の受診をおすすめします。

ストレートネックは、外から見て分かるものではありません

首の骨(頚椎)は、横から見ると本来ゆるやかに前へカーブしています。このカーブがまっすぐに近づいた状態を指して使われるのが「ストレートネック」という言い方です。「スマホ首」は、スマートフォンを見るときのうつむいた姿勢と結びつけた呼び方です。

ここで押さえておきたいのは、首の骨の並びそのものは、外から見ても、壁の前に立っても分からないということです。骨の並びを確かめるには、医療機関でのレントゲンなどの画像検査が必要になります。

首のカーブと首の痛みの関係は、研究によって結果が分かれています

「首がまっすぐだから首が痛い」と考えたくなりますが、ここも単純ではありません。スイスの病院で、脚の不調のためにその病院を受診していた45〜90歳(平均68歳)の方107人を対象に行われた研究(2007年、European Spine Journal)では、首の痛みがある人とない人のあいだで、レントゲンで測った首のカーブの角度や、首がまっすぐ・逆向きにカーブしている人の割合に、はっきりした差は見られなかったと報告されています。

一方で、この研究に対して同じ雑誌に寄せられた別の研究者たちの意見(レター)では、平均年齢34〜44歳の、首の痛みで受診した成人を対象にした自分たちの研究で、首のカーブと首の痛みとのあいだに中程度の関連が見られたとして、反対の立場が示されています(これに対して元の研究の著者らは、同じ号で反論の返答を寄せています)。つまり、仮に画像でカーブが小さいと分かったとしても、それだけで首の痛みの理由が説明できるとは限らない、ということです。

日常のなかで見直せるのは、画面を見ているときの姿勢

厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」の解説には、これまでの調査研究から、首のこりや痛みは頭の前傾が大きくなると増加するといわれている、という記述があります。なお、この記述はパソコンで作業するときの姿勢についての説明のなかにあるもので、壁の前に立ったときの頭の位置について述べたものではありません。

首の骨の形は自分では確かめられませんが、画面を見ているときにどれくらいうつむいているか、その時間がどれくらいあるかは、日常のなかで確かめて見直すことができます。この記事で、壁のチェックとあわせて画面との付き合い方を取り上げているのは、そのためです。

壁を使ったセルフチェックで確かめられるのは「頭の位置」です

首や腕に痛み・しびれがあるとき、めまいがあるとき、冒頭の「先に確認してください」のサインに思い当たるときは行わないでください。頭を壁につけようとして、あごを上げたり首を後ろへそらしたりする必要はありません。

やり方

  1. 壁に背を向けて、かかとを壁につけて立ちます
  2. お尻と背中(肩甲骨のあたり)を、無理のない範囲で壁につけます
  3. あごを引きすぎず、上げすぎず、正面をまっすぐ見ます
  4. このとき、後頭部が自然に壁についているかを確かめます

ご家族に横から見てもらったり、写真を撮ってもらったりすると、自分では気づきにくい頭の位置が分かりやすくなります。

このチェックで分かること

かかと・お尻・背中を壁につけて正面を見たときに、後頭部が壁から離れている場合は、頭が身体より前に出た立ち方になっている可能性がある、というひとつの目安になります。分かるのは、あくまでその時の立ち方です。

このチェックで分からないこと

一方で、次のことはこのチェックでは分かりません。

  • 首の骨の並び(カーブ)がまっすぐかどうか
  • 首や肩の痛み、しびれの原因が何か

後頭部が壁から離れる理由は、首だけとは限りません。背中の丸みや体格、壁への立ち方によっても頭の位置は変わります。反対に、後頭部が壁についたからといって、首に問題がないということにもなりません。「壁につかない=ストレートネック」「つく=大丈夫」とは受け止めないでください。

あわせて確かめたい、スマートフォンを見ているときの姿勢

「スマホ首」という呼び方が気になる方は、壁の前での立ち姿勢とは別に、実際にスマートフォンを見ているときの姿勢も確かめてみてください。壁のチェックでは、画面を見ているときの姿勢までは分からないためです。

  • 横から写真を撮ってもらい、画面を見ているときにどれくらいうつむいているかを見る
  • 画面を胸やお腹の高さで持っていないかを見る
  • 1日にどれくらいの時間スマートフォンを見ているかを、端末の使用時間を記録する機能で確かめる

厚生労働省のガイドラインが挙げている、画面との付き合い方

先ほどの厚生労働省のガイドライン(令和元年策定・令和3年一部改正)は、パソコンやタブレット、スマートフォンなどを使う作業について、姿勢や休み方の目安も示したものです。もともとは事業者に向けて、職場での作業を想定して定められたものですが、ご自宅での使い方を見直すときの手がかりになります。

画面の高さと距離

パソコンのディスプレイは、画面の上端が「眼の高さとほぼ同じか、やや下になる高さ」にすることが望ましいとされています。また、画面との距離はおおむね40cm以上を確保するとされています。

座り方と、ときどき立つこと

座るときは、椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分にあて、足の裏全体が床につく姿勢が基本とされています。また、座ったままではなく、ときおり立った姿勢を交えて作業することが望ましいとされています。

1時間を超えて続けない

連続して作業する時間が1時間を超えないようにし、次の作業までのあいだに10〜15分の作業休止時間を設けること、さらに1回の連続作業の途中でも1〜2回程度の小休止を取ることが示されています。小休止は1〜2分程度の短い中断のことです。

この作業休止時間は、いわゆる休憩時間ではなく、遠くの景色を眺めたり、目を閉じたり、身体のストレッチなどをしたりするための時間と説明されています。画面から目と身体をいったん離す時間、と考えると分かりやすいでしょう。

タブレット・スマートフォンでの長い作業

同ガイドラインの解説では、タブレットやスマートフォンは小型化と持ち運びやすさを重視して作られているため、長時間の作業に使うことはできる限り避けることが望ましいとされています。ガイドラインの本文でも、長時間使う場合は、作業の内容に応じて、外付けのディスプレイやキーボード、マウスなどを使えるようにすることが望ましいとされています。なお同じ解説は、タブレットやスマートフォンは、姿勢との関係ではパソコンでキーボード入力をする作業ほど体を縛るものではないと考えられる一方で、使い方と健康への影響について分かっていることはまだ少なく、今後注意深く見ていく必要がある、としています。

今日からできること

  • パソコンの画面の上端が、目の高さとほぼ同じか、やや下に来るよう調整する
  • パソコンの画面から、おおむね40cm以上離れる
  • 1時間続けたら10〜15分は画面から離れ、途中でも1〜2分の小休止を入れる
  • 座りっぱなしにせず、ときどき立ち上がる
  • スマートフォンでの長い時間の作業はできるだけ避け、長くなるときは外付けのキーボードなどを使う
  • 遠近両用メガネをお使いの方は、首をそらさずに見られる画面の高さにする
  • スマートフォンを見るときは、画面を目の高さに近い位置まで上げて持つ

このうち遠近両用メガネの項目は日本整形外科学会の解説にもとづくもので、同学会は、遠近両用メガネでパソコンの画面などを、首をそらせて見ていることも、頚椎症性神経根症の原因となることがあるとしています。最後の1つは当院からの付け足しで、それ以外はガイドラインに書かれている範囲のことです。

この記事の厚生労働省のガイドラインに関する記述は、厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」(令和元年7月12日付け基発0712第3号、令和3年12月1日一部改正)とその解説(厚生労働省ホームページ掲載)をもとに、当院が要約して作成したものです。

首や肩の姿勢について、当院が考えていること

しゃくじいホワイト整骨院では、姿勢の改善を施術の柱にしています。ご来院の際に立ち姿勢や身体の動きを拝見するのは、今のお身体の状態をつかみ、首や肩に負担をかけにくい日常の過ごし方をご一緒に考えるためです。ただし、当院ではレントゲンなどの画像検査は行えませんので、ストレートネックかどうかを判定することはできません。また、姿勢を整えることで首のカーブが変わる、首や肩のつらさが軽くなる・なくなるとお約束するものでもありません。そのうえで、できることをご提案しています。

猫背・巻き肩・ストレートネック・反り腰といった姿勢のご相談については、猫背・巻き肩でお悩みの方へのページにまとめています。また、頭痛そのものについては、日本頭痛学会の情報をもとに受診の目安を整理した以前の記事「頭痛が毎週のように起きて薬が手放せない」をご覧ください。

なお、姿勢の改善を目的とした施術は健康保険の対象外で、自費でのご案内となります。いつ・どこで・どうして痛めたかがはっきりしている急性のケガは、健康保険の対象になる場合がありますので、詳しくはご相談ください。

当院は西武池袋線 石神井公園駅 南口から徒歩2分、年中無休で、平日は20時30分まで受け付けています。

首や肩の姿勢が気になる方は、お気軽にご相談ください

「自分の姿勢が今どうなっているのか知りたい」というご相談だけでも構いません。お話をうかがったうえで、医療機関でのご相談をおすすめすることもあります。

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